人手不足はマンション修繕計画にも影響が

建設業界での深刻な人手不足が、マンションの修繕計画にも悪影響を及ぼしています。国土交通省の調べによると、建設労働需給は2009年5月で底を打ち、東日本大震災が発生した11年春以降は一貫して供給不足状態。賃金も震災前から上昇傾向が続いています。消費税が5%から8%に引き上げられた影響も大きく、10%への引き上げ時期は当初よりずれ込んだものの、将来的な修繕費の上昇要因であることに変わりありません。

こうした事情から、修繕の工事費用も13年夏以降は急騰。大規模修繕の見積もり額も、5年前に比べて30万円くらい跳ね上がっています。修繕積立金の金額を含めた修繕計画は、作成時点の工事金額で積算されています。2000年代前半にマンション建築はピークを迎えており、建築後10年経った12年頃に修繕計画を見直したマンションが相当数あります。

しかし、現在の工事価格は計画を見直した当時に比べて2割弱ほど上昇。工事単価の上昇は資金不足に直結してしまいます。いざ大規模修繕に取りかかろうとする今の時期に、この値上がりはかなり痛いと言えます。修繕積立金不足により、修繕工事の延期や範囲縮小、工事費用の借入れを迫られそうな事態となっていますが、対策としては修繕計画の見直しサイクルの短期化が有効です。

たとえば5年ごとだったら3年ごとに短縮して、工事費用を実態に合わせるのです。追加負担が必要になったとしても、年金暮らしの高齢者などは支払い増に限界もあります。まずは管理費の削減や駐車場使用料の見直しを行い、減った管理費を修繕積立金に振り替えることです。東京五輪開催もあり、工事費用の増加傾向はまだまだ続く見込み。

とはいえ大規模修繕の適齢期を迎えたマンションが5~6年後まで修繕を一切しないで乗り切るのは困難です。積立金は段階増額方式でなく、均等積立方式にできるだけ早く移行すべきと言えるでしょう。無料Wi-Fi設備投資のことならこちら